
BIOZIPCODE™ TARGETED CANCER THERAPY
がん細胞標的薬
がんという病名ではなく、
がん細胞そのものを標的へ。
がん治療では、がん細胞をできるだけ強く治療しながら、正常な細胞への影響を抑えることが重要です。
しかし、抗がん剤やその他の治療薬を全身へ投与すると、標的となるがん細胞だけでなく、正常な臓器や組織にも薬剤が分布することがあります。
株式会社バイオジップコードでは、特定の細胞や組織を認識する短鎖ペプチドBiozipcode™を用いて、がん細胞・腫瘍組織をより選択的に認識し、必要な治療を標的へ届ける細胞標的化治療の研究開発を進めています。
どの分子を攻撃するかだけでなく、
どの細胞へ治療を届けるかを設計する。
それが、Biozipcode™を用いたがん細胞標的薬の基本的な考え方です。
Biozipcode™を用いたがん細胞標的薬は、現在探索・前臨床研究段階の技術です。
本ページで紹介する膵がん、肝がん等に関する研究には、ヒトがん細胞株を用いた動物モデルなどの前臨床研究が含まれます。これらの結果は、Biozipcode™を用いた治療法がヒトのがんに対して有効または安全であることを示すものではありません。また、現時点で「すべてのがんに共通するBiozipcode™」や「副作用のないがん治療」が確立されているわけではありません。
臨床応用には、患者由来検体での検証、標的選択性、体内分布、有効性、安全性、製造・品質評価、および適切な臨床試験による確認が必要です。
WHY CELL TARGETING?
がん治療に、なぜ「細胞標的化」が必要なのか。
現在のがん治療では、がん細胞に特徴的な分子や受容体を標的とする「分子標的治療」が広く利用されています。
一方で、標的となる分子が正常細胞にも発現している場合には、正常組織にも作用する可能性があります。
Biozipcode™では、特定の分子だけを見るのではなく、
細胞表面の特徴
+
組織環境
+
生体内での結合選択性
を利用し、がん細胞や腫瘍組織を細胞レベルで識別することを目指します。
既存の分子標的治療を置き換えるのではなく、その上に「どの細胞へ届けるか」という新しい標的化のレイヤーを加える技術として研究しています。
THE BIOZIPCODE™ CONCEPT
がん細胞の「住所」を探す。
Biozipcode™では、主に短鎖ペプチドからなる巨大なライブラリーを用いて、特定の細胞や組織へ結合する配列を探索します。
7アミノ酸からなる配列の場合、
20⁷ ≒ 12.8億通り
の候補が存在します。
この膨大な配列の中から、
腫瘍に結合する
かつ
正常組織にはできるだけ結合しない
候補を探索します。
Biozipcode™は一つのペプチド名称ではなく、標的となる細胞・組織ごとに異なる配列を探索する細胞標的化プラットフォームです。
CROSS-TUMOR SEQUENCES
異なるがんに共通する配列は存在するのか。
研究資料では、膵がんモデルと肝がんモデルで検出された配列を比較し、両方の腫瘍に共通して検出される候補配列についても解析が行われています。
もし複数のがん種に共通して結合し、正常組織には結合しにくいペプチドが再現性をもって確認されれば、幅広い腫瘍に利用できる標的化技術へ発展する可能性があります。
ただし、すべてのがんに共通するBiozipcode™が確立されているわけではありません。
がん種、患者、腫瘍内の細胞集団による違いを含め、今後の検証が必要です。

FROM BINDING TO THERAPY
「がんに結合する」から「がんを治療する」へ。
Biozipcode™研究では、腫瘍への結合ペプチドを見つけることが最終目的ではありません。
治療技術へ発展させるためには、
Tumor Binding
↓
Target Validation
↓
Payload Conjugation
↓
Tumor Delivery
↓
Therapeutic Effect
という段階を進む必要があります。
研究資料では、膵がん候補ペプチドと細胞傷害性ペプチドを組み合わせる試験も検討されており、標的ペプチドを治療へつなげる研究が進められています。
REDUCING OFF-TARGET EXPOSURE
正常組織への曝露を抑えることを目指す。
細胞標的化技術の重要な目的は、薬剤をがん細胞へ集中させ、正常組織への曝露を減らすことです。
選択性が十分に高いBiozipcode™が確立できれば、
- 腫瘍への薬剤集積向上
- 正常組織への曝露低減
- 投与量の最適化
- therapeutic indexの改善
につながる可能性があります。
ただし、Biozipcode™を利用すれば「完全には副作用がなくなる」という意味ではありません。
実際の安全性は、
- ペプチド
- 標的
- Payload
- Vehicle
- 投与量
- 投与経路
- 体内分布
などを含め、候補ごとに検証する必要があります。
TARGETED GENE & NUCLEIC ACID DELIVERY
遺伝子・核酸医薬への応用
遺伝子やsiRNAなどの核酸医薬では、目的の細胞へ効率的に届けることが大きな課題です。
Biozipcode™研究の技術基盤には、これまでに神経系を対象として、
- DRG標的遺伝子送達
- 脊髄ホーミングペプチド
- ミクログリア標的siRNA送達
などの研究実績があります。
この考え方をがんへ応用し、
がん細胞を認識するペプチド + 遺伝子・核酸医薬
という新しい標的治療への発展を目指します。
DIAGNOSTIC APPLICATION
治療だけでなく、がんを「見つける」技術へ。
がん細胞へ選択的に結合するBiozipcode™は、治療だけでなく診断にも応用できる可能性があります。
例えば、
- 腫瘍組織の標識
- 細胞・組織染色
- がん細胞捕捉
- イメージング
- 病理診断支援
- 治療反応モニタリング
などへの展開が考えられます。
同じ標的ペプチドを、
Detection
と
Delivery
の双方へ利用することで、診断と治療をつなぐ技術へ発展させることを目指します。
CANCER HETEROGENEITY
がんは、一つの細胞ではない。
がん細胞標的薬を開発するうえで大きな課題となるのが、腫瘍内不均一性(tumor heterogeneity)です。
同じ患者の同じ腫瘍であっても、すべてのがん細胞が同じ特徴を持つとは限りません。
また、
- 原発巣
- 転移巣
- 治療前
- 治療後
- 薬剤耐性細胞
でも、細胞表面の特徴が変化する可能性があります。
そのため、一つのBiozipcode™だけですべてのがん細胞を認識することを前提とせず、複数の候補ペプチドや複数標的の組み合わせも含めて研究する必要があります。
HUMAN VALIDATION
次の重要な課題は、ヒト腫瘍での検証。
現在の主要な研究成果には、ヒトがん細胞株を移植したマウスモデル等を用いた前臨床研究が含まれています。
実際の患者さんのがんでは、
- 遺伝的背景
- 腫瘍微小環境
- がん種
- 病期
- 治療歴
- 腫瘍内不均一性
などが異なります。
そのため今後は、
- 患者由来がん細胞
- 手術・生検検体
- オルガノイド
- patient-derived xenograft
- 正常組織との比較
などを用いて、Biozipcode™候補のヒトでの選択性を検証していく必要があります。
CURRENT DEVELOPMENT STAGE
現在の開発段階
本パイプラインは、DISCOVERY / PRECLINICAL RESEARCHの段階に位置づけています。
現在までに、がんモデルを用いた候補ペプチド探索、NGSによる配列解析、正常組織との比較、合成ペプチドを用いた結合評価などの研究が進められています。
今後は、
候補配列の再現性
↓
患者由来がんでの検証
↓
Payloadとの組み合わせ
↓
有効性・安全性評価
を進めることが重要です。

OUR GOAL
がん細胞の「住所」を見つけ、
そこへ治療を届ける。
Biozipcode™が目指しているのは、単にがんに結合するペプチドを発見することではありません。
がん細胞を識別する。
正常細胞と区別する。
治療をがんへ届ける。
治療後の変化を測る。
この一連の技術を構築することです。
FIND THE CANCER CELL.
TARGET THE CANCER CELL.
DELIVER THE THERAPY.
細胞を起点として診断と治療をつなぎ、より精密ながん医療へ発展させることを目指しています。

PARTNERING
がん細胞標的化を、ともに開発する。
本パイプラインでは、特に以下の分野で共同研究・共同開発パートナーを求めています。
- 大学・がん研究機関
- がん専門医療機関
- 患者由来腫瘍検体
- オルガノイド・PDX
- ペプチド創薬
- 抗がん剤
- ADC・薬物複合体
- 核酸医薬
- 遺伝子治療
- ナノ粒子・DDS
- イメージング・診断
- 病理解析
- AI・バイオインフォマティクス
- フィジカルAI・自動化
- 非臨床安全性
- CMC・GMP製造









